組織論~其の参~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

前回は、会社もしくはチームの経営(運営)に、理念が重要だという事をお伝えしました。

会社もしくはチームとは【赤ちゃん理論】の巻きでお伝えしました通り、個の集合体である組織です。
兄弟や家族、地元の自治会、学校、会社、協会、地方自治体、国、アジアなどの地域社会、地球全体と、規模は違っても同じ個の集合体である組織です。

それでは、より大きな規模の組織となった場合、その組織を強力にまとめあげてくれるものは何でしょう?

お金を稼ぐ仕組みや方法だけではまとまりません。


それでは、共通の守るべきルールを決めたとしましょう。

会社に置き換えてみると、就業規則や行動規範です。
マンションでは管理規約です。
学校では校則です。
国では民法や刑法など様々な法律です。

どうです?
誰か必ず守らない人がいるでしょ?

しかも、難しい言葉で書いてあると、人によって解釈がバラバラになります。


もっと芯となる何か
もっと軸となる何か
もっとブレない何か
もっと揺るがない何か

が根底に脈々と流れている必要があるのです。

地球規模で考えた場合、それはあなたが健康に安心して暮らしていける事。
あなたの家族が健康に安心して暮らしていける事。
あなた自身やあなたのお子様、お孫さん、大切なペットが未来永劫、健康に安心して暮らしていく事は誰しもが望む事でしょう。

そんな一見自分本位に見える事でもいいんです。

但し、その望みを叶えるためには、今すぐに環境問題を改善する必要があります。
初めの動機は自分本位でも、結果を出すには自分の外に対する『思いやり』が必要になるのです。
地球上のみんなが自分の外に対する『思いやり』を持ってくれれば、きっと地球環境も改善されます。

あなた自身やあなたのお子様、お孫さん、大切なペットが未来永劫、健康に安心して暮らしていけるように環境問題を改善してくれる人をあなたは必要としませんか?

そうです!それが社会から必要とされる事、よくいろんな会社の経営理念に登場する、『社会貢献』なのです。

経営理念を何度読まされても、実は『社会貢献』って何だかわからない方。
経営理念を自ら考えてみたものの、自分でも『社会貢献』って何だかわからない経営者の方。

『社会貢献』とは、社会から必要とされる事を実行する事です。

社会から必要とされる事ですから、食品を提供する事や、道具を提供する事、人を楽しくする事や、人の不安を取り除くお手伝いをしてあげる事など様々な事があります。

その社会から必要とされる商品やサービスが存在価値のある商品やサービスです。

そして存在価値のある商品やサービスに付けられる、『美味しい』や『便利な』、『かっこいい』、『かわいい』、『頼もしい』などの修飾語が付加価値です。

お客様は、その商品やサービスの価値に対して、『お客様が買いたい値段』を決めているのです。



同じ商品が5つの会社から発売されていたとします。

①100円
②110円
③80円
④120円
⑤200円

『お客様が買いたい値段』が100円だったとしたら、何番の会社から買うでしょう。



これだけの条件であれば、まず③80円でしょう。




それでは、

①100円⇒特選素材にこだわったこだわりの逸品です。
②110円⇒業界トップシェアの元祖です。
③80円⇒徹底的なコスト削減でお買い求めやすくなりました。
④120円⇒とっても美味しく焼き上がりました。
⑤200円⇒初めはふんわりとして軽やかな口当たり、後から濃厚な玉子本来の美味しさが、お口いっぱいに広がります。

という、あなたのお子様に食べさせたいプリンだったらどうでしょう。

だいぶ『⑤200円⇒初めはふんわりとして軽やかな口当たり、後から濃厚な玉子本来の美味しさが、お口いっぱいに広がります。』を選ぶ方が増えるでしょう。
だいぶ『③80円⇒徹底的なコスト削減でお買い求めやすくなりました。』に不安を感じる方が増えるでしょう。


それが存在価値+付加価値で値段が付いた状態です。



大変お待たせ致しました!!

組織を強力にまとめあげるための

もっと芯となる何か
もっと軸となる何か
もっとブレない何か
もっと揺るがない何か

は、先ほどの商品説明です。

『初めはふんわりとして軽やかな口当たり、後から濃厚な玉子本来の美味しさが、お口いっぱいに広がるプリン』をお客様にご提供したいと心から願い続けている社員やメンバーで組織が成り立っている事です。

本当に心からそう思っていれば、目標はひとつですから、例え会議で意見が対立しても間違った方向へ進む可能性は劇的に減るでしょう。

社内業務を機能分離して、様々なセクションが連携して仕事をする場合、最終的な目標が一致していれば、他セクションの業務も理解しようとします。そこから『思いやり』が生まれ、臨機応変、柔軟な組織力も生まれます。



仮に組織内で一致している目標が『売上や利益』だけだとしたら、その組織がどんな組織なのか説明出来ますか?

ハイ!出来る!という、あなた。

『明るく元気な組織で~す!』とか言っちゃってませんか?

会議中も明るく元気ですか?
売上が目標に届いていなくても、明るく元気に前進する事が出来ていますか?

伝えたい相手《お客様》に、伝わるように経営理念を考えましょう!!
そして、その伝えたいお客様に宣言しましょう!!
社員を雇う面接の場でも、必ず確認しましょう!!
そして、出来れば毎日目標からズレてしまっていないかを、確認しましょう!!
確認するのは売上目標の予実管理ではありません。
進むべき『道』の確認です。

なぜなら、売上目標の予実確認を人力で行っている時代では無いからです。
売上目標と実際の売上なんて、毎日自動的に誰でも見る事が出来なければ遅いのです。
毎日が難しくても、2~3日で確認出来なければ遅いです。

さぁ!しっかりと社会貢献できる経営理念を考えましょう!!

2007年06月16日|ブログのカテゴリー:組織