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『経営理念』を機軸とする理由~其の伍~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


《『経営理念』を機軸とする理由》第五夜目の今夜は、~其の伍・結果として忙しくていろいろと経営改善とかやる時間が無い会社でも『経営理念』を組織に浸透させて社員やメンバーが共通した『本来の価値観』の下、『心・気持ち・情熱』を持って仕事をしていれば、結果として強い組織になりますよ。~をお送りいたします。


まずは、『経営理念』の前提条件です。
『経営理念』は、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言するものです。
『ミッション=使命』は、お客様にどのような『気持ちや感情、状態』になっていただくために、お客様に対して『経営理念』に基づいた活動をするのかを宣言し、実行するものです。


『経営理念』と『ミッション』に分けるのが面倒であれは、『経営理念』にまとめて表現しても結構です。


難しく考えてしまう方や、崇高なものをイメージして固くなってしまう方は、お客様に商品やサービスを提供し続ける事自体が『社会貢献』であるとイメージして下さい。
実際、本業が『社会貢献』でなければ、儲けたお金で寄付や募金活動をするか、就業時間外にボランティア活動をする組織やチームである事を宣言することになります。

それでは「いい人」達かも知れませんが、お客様自身が直接メリットを感じる事は少なくなるでしょう。



さて、それでは《結果として忙しくていろいろと経営改善とかやる時間が無い会社でも『経営理念』を組織に浸透させて社員やメンバーが共通した『本来の価値観』の下、『心・気持ち・情熱』を持って仕事をしていれば、結果として強い組織になりますよ。》っという事ですが、いつもお読みいただいている方々にはおわかりの通り、『経営理念』を機軸としていれば、偽装等の不祥事も未然に防げるようになり、リスクマネジメントも能動的・自発的に出来るようになり、社員やメンバーがそれぞれ自立して相互支援する強い組織になっていきます。

ですから、社員教育にあれこれ時間やコストをかけられない組織でも、『経営理念』を浸透させて、社員やメンバー個々の能力を最大限に発揮出来るように阻害要因を取り除いてあげれば、素晴らしい結果が待っている筈なのです。

つまり、『経営理念』を組織に浸透させる事だけに注力すれば、忙しい会社でも様々な改善を実現する事が出来るのです。


えっ?「そんな簡単に浸透しないよ!」ですって?
そうなんですよね。最も難しいのが、実は『経営理念』の浸透なんですね。

世の中に『お金基準の価値観』や『序列の価値観』が蔓延している以上、いきなり『本来の価値観』にシフトしろと言われても、そう簡単にはいきません。

最近では、心の豊さよりも金銭的な豊さを求めたり、常に他人に勝ちたいという感情が強い人が多くなってきてしまいましたからね。

これから起業するのであれば、採用時に『経営理念』に『共感・共鳴』した人だけを採用すれば良いのでしょうが、既存の会社ではそう簡単に人を入れ換える訳にはいきません。


そこで、少し頭を柔らかくしていただいて、社員やメンバー全員でワークアウトにより『経営理念』を考えてみては如何でしょうか。


バランススコアカードでいうところの『顧客の視点』を、全社員で出し合ってまとめ上げるのです。


全員が無理であれば、管理職クラスで集まっても良いでしょう。


『経営理念』は、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言するものですから、チャンク(塊、階層)を細かく落とし込んでいけば、商品毎、サービス毎の具体的なターゲットイメージを付加する事によって、マーケティングも同時に行う事まで出来ます。


勿論、『経営理念』は一番大きなチャンクですから、会社で扱うすべての商品やサービスを総合的にイメージしてまとめる必要があります。

お客様方に対する自己紹介のようなものですから、好きな人に自分をアピールするのと同じように、『心・気持ち・情熱』を込めてまとめてみましょう。


『経営理念』は会社の壁に貼っておくものではありません。

『経営理念』は経営トップでなければ考えてはいけないものでもありませんし、一度決めたら全く変えてはいけないものでもありません。


確かに、毎年コロコロと変わってしまうと軸の無い組織になってしまいますのでおすすめ出来ませんが、環境の変化などに合わせて変える事は、むしろプラスに働くでしょう。


『経営理念』はアレだけど、事業の目的は『お金を稼ぐ事』では、お客様から選ばれる会社にはなれないでしょう。
『経営理念』の下の階層に各セクションの『事業目的』があり、その『目的』にどれだけ近づいているかを客観的に見るものが『事業目標』です。
ですから、『事業目標』は全て数量化されたものになります。

逆に『事業目的』は『経営理念』のチャンクを各セクション毎に細分化したものでもあり、言葉で表現されます。

『経営理念』⇒『目的』⇒『目標』のチャンクの大きさ、階層、数なのか、言葉なのかを間違えないように、あなたの会社らしい『経営理念』を機軸とした『経営計画』を策定しましょう。



《『経営理念』を機軸とする理由》第五夜目~其の伍・結果として忙しくていろいろと経営改善とかやる時間が無い会社でも『経営理念』を組織に浸透させて社員やメンバーが共通した『本来の価値観』の下、『心・気持ち・情熱』を持って仕事をしていれば、結果として強い組織になりますよ。~の巻きでした。

2007年12月13日ブログのカテゴリー:経営理念

『経営理念』を機軸とする理由~其の四~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


《『経営理念』を機軸とする理由》第四夜目の今夜は、~其の四・『経営理念』とリスクマネジメント~をお送りいたします。


まずは、『経営理念』の前提条件です。
『経営理念』は、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言するものです。
『ミッション=使命』は、お客様にどのような『気持ちや感情、状態』になっていただくために、お客様に対して『経営理念』に基づいた活動をするのかを宣言するものです。

あっ、すみません。
~其の壱~の巻きから~其の参~の巻まで間違って書いていた部分に気づきました。

『ミッション』は「宣言するもの」ではなく、実行するものです。
「宣言する」だけでは「有言不実行」で、一番悪い状態になってしまいますね。


『経営理念』と『ミッション』に分けるのが面倒であれは、『経営理念』にまとめて表現しても結構です。


難しく考えてしまう方や、崇高なものをイメージして固くなってしまう方は、お客様に商品やサービスを提供し続ける事自体が『社会貢献』であるとイメージして下さい。

実際、本業が『社会貢献』でなければ、儲けたお金で寄付や募金活動をするか、就業時間外にボランティア活動をする組織やチームである事を宣言することになります。

それでは「いい人」達かも知れませんが、お客様自身が直接メリットを感じる事は少なくなるでしょう。



さて、それでは『経営理念』から、どうリスクマネジメントにつながるのかを考えてみましょう。


『経営理念』により、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言しています。


狭義のリスクで捉えると、なんらかの損害が発生するようなマイナスのリスクが想定されます。

商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事に支障をきたすと思われる全ての事象が潜在的リスクです。


その組織やチームに所属している社員やメンバーが『経営理念』に『共感・共鳴』して、本気で仕事に取り組んでいれば、商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事に支障をきたす事象は未然に想定し、発生を抑制するように業務を改善したり、発生してしまった場合に「誰が・いつまでに・どうやって」事業を継続出来るように復旧するのかを具体的に計画(BCP・事業継続計画)したり、発生頻度が高く資金的なダメージも大きいリスクをはらんだ業務については撤退や外注を検討・実行したり、発生頻度は低いものの資金的なダメージが大きいリスクに対しては、保険等を使ってリスクファイナンスしたり、自発的・能動的にリスクマネジメントに取り組むでしょう。

商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続けたいと本気で思っている社員やメンバーですから、少なくともリスクマネジメントが必要だとは思っている筈です。

リスクマネジメントに一番大切なのは、リスクマネジメントのプロにお願いする事ではなく、組織やチームの内側から自発的・能動的に取り組む姿勢です。

潜在的リスクは自らの組織に潜んだ問題点ですから、抑制したり、防止するのは他人ではなく自分達です。

『経営理念』を機軸としていれば、リスクマネジメントに自発的・能動的に取り組むようになります。



広義のリスクには、投資リスクと同様のビジネスリスクが含まれます。
投下した資金がプラスにもマイナスにも振れるのがビジネスリスクです。

ビジネスリスクについても、『経営理念』を機軸としていれば、積極的に取り組むようになります。

商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事において、『利益』とは提供し続けるために必要な対価となりますので、売上高だけ伸ばして忙しい割には『利益』が残らないなんていう事も未然に防止出来るようになります。

既存の産業等においては「そんな事言ったって、うちの業種は利益なんて乗せられないよ!」っという声も聞こえてきます。

「うちも同じで、利益なんて、そんな言葉で言うのは簡単だろうけど、実際にはほとんど利益なんて上げられないよ~!」っとおっしゃる方、『経営理念』は、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言するものです。

あなたの会社が提供商品やサービスは、あなたの会社だからこそ提供する事が出来るものですか?

他社でも提供する事が出来るものであれば、コストを抑えられる会社の商品やサービスの方がお得になりますから、お客様の方を見るよりも競合他社を見て仕事をするようになります。

競合他社を見て仕事していれば、『経営理念』も《常に業界No.1を走り続け、社会に貢献する企業を目指します。》なんていうものに変化してくるでしょう。

そうなってしまうと、お客様には響かなくなってしまいますね。
確かに業界No.1であれば信頼性や安心感を感じてもらえるお客様もいらっしゃるかも知れませんが、「何がNo.1なのか?」「自分にどんなメリットがありそうなのか?」わかりません。


その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言した『経営理念』を機軸としていれば、いつの間にか競合他社相手に仕事をしていたなんて事もなくなり、事業を継続し続けるための『利益計画』もしっかり立てられるようになるでしょう。


また、『お金基準の価値観』で儲けてやろうと思って『利益計画』を立てると、別のマイナスリスクが発生します。
『利益』をより多くしようとした時に『本来の価値観』の『経営理念』が欠落していると、お客様は二の次、三の次で、コストカットをしたり、需要があるものは不当に高い価格で提供するようになります。

それが今年の流行語(大賞じゃないですが‥‥)となった『偽装』という問題です。
(今年を漢字一文字で表すと『偽』でしょうか)
耐震偽装から耐火偽装へと続き、今年の食品偽装は数え切れないほどとなってしまいました。

確かに賞味期限自体にも問題はあるでしょう。
まだまだ十分に食べられるものを、賞味期限が来たから捨てるというのは、本当にもったいない話です。世界には食料不足で大変な思いをしながら必死に生きている人達もたくさんいるのです。
「美味しく食べられる基準」である筈の賞味期限と、料理の材料としての使用期限は、別途明確に定めて公表すべきでしょう。

それにしても、様々な偽装をする組織やチームは、お客様に商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続けるために事業を営んでいるのではなく、表面上は「お客様本位」らしくしていても結局は『金儲け』のために事業を営んでいるのです。

利潤を追求する事こそが事業を営む上での最大の目的であると、学生時代から何度も聞いてきました。


しかし、最も単純明快な需要供給曲線は教えてくれます。
需要者(お客様)は、供給者の思惑ではなく、最終的には勝手に値踏みをして買う・買わないを決めます。
その『決め手』となるのが、必要性があるか否かを決める『存在価値』と、感情を動かす『付加価値』です。


『金儲け』のために事業を営んでいれば、『付加価値』を偽装すればコストが掛からずに客を引っ掛けられるでしょう。
しかし、そんな『偽物の価値観』は長続きするものではありませんし、『そもそも論』として、そんな組織やチームから商品やサービスを購入したくないでしょう。


その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を『経営理念』として掲げ、その『経営理念』に『共感・共鳴』した社員やメンバーが集まった組織やチームであれば、自ずと不祥事も未然に防止するようになります。


『経営理念』をもっと身近に。


《『経営理念』を機軸とする理由》第四夜目~其の四・『経営理念』とリスクマネジメント~の巻きでした。

2007年12月10日ブログのカテゴリー:経営理念

『経営理念』を機軸とする理由~其の参~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


《『経営理念』を機軸とする理由》第三夜目の今夜は、~其の参・組織をまとめる求心力~をお送りいたします。


まずは、『経営理念』の前提条件です。
『経営理念』は、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言するものです。
『ミッション=使命』は、お客様にどのような『気持ちや感情、状態』になっていただくために、お客様に対して『経営理念』に基づいた活動をするのかを宣言するものです。

『経営理念』と『ミッション』に分けるのが面倒であれは、『経営理念』にまとめて表現しても結構です。


難しく考えてしまう方や、崇高なものをイメージして固くなってしまう方は、お客様に商品やサービスを提供し続ける事自体が『社会貢献』であるとイメージして下さい。
実際、本業が『社会貢献』でなければ、儲けたお金で寄付や募金活動をするか、就業時間外にボランティア活動をする組織やチームである事を宣言することになります。

それでは「いい人」達かも知れませんが、お客様自身が直接メリットを感じる事は少なくなるでしょう。



さて、それでは『経営理念』が、なぜ組織をまとめる求心力となるのかというところに入りましょう。


すでにある会社ほど忘れがちな事があります。


起業時点をイメージしてください。

起業家が自分らしい『ビジネスモデル』を考え、その『ビジネスモデル』を遂行するために必要な人材を『人の市場』から買ってくるのが『採用』です。

かなり言い方が乱暴かも知れませんが、経営者が必要だと思う人を選んで、働いてもらう対価として『お金=給料』を払いますので、あえて「買ってくる」と表現しました。


それでは、社員はどうでしょう。

経営者が考えた『ビジネスモデル』に感銘を受けて入社するか、給料が良さそうだから入社するといったところでしょう。

いずれにしても、『価値の基準』が経営者が考えた「何をどうして、どう稼ぐ」という仕組みの『ビジネスモデル』と『お金』だけであれば、『ビジネスモデル』が上手くいって達成感を感じるか、頑張ればたくさん給料やボーナスをもらえる事が社員やメンバーを組織やチームに結び付ける要因となります。

あっ、あともう一つ。経営者自身のカリスマ性が求心力となっている事もありますね。


それでは、『ビジネスモデル』や『お金』、『経営者のカリスマ性』で成り立っている組織やチームの業績が悪化してきたらどうでしょう?
社員やメンバーが『新しいビジネスモデル』を思いついたらどうでしょう?

『お金基準の価値観』で集まった社員やメンバーが専門性が高く、機能分離したフラット組織でお互いに協力しあえるでしょうか?



『経営理念』を機軸とする事により、採用時の判断基準は『本来の価値観』となります。


『お金基準の価値観』や『序列の価値観』では、学歴やスキル、ノウハウといった表面上の能力が選考の基準になるでしょう。


しかし、『経営理念』を機軸とする場合には、お客様に提供する『本来の価値観』が判断基準となります。
『本来の価値観』に『心・気持ち・情熱』を込められると『共感・共鳴』した者同士が引き寄せられる事により、組織やチームが組成されるのです。

それでも経営者が人材を『人の市場』から買ってくるのが『採用』という事には変わりはありません。

面接時に相手を100%見抜く事なんて出来ませんから、採用の失敗もあるでしょう。

逆に、社員やメンバーは『自分を買っていただいている』事を忘れてはいけません。

『心・気持ち・情熱』を込めて業務を遂行し、自分のスキルやノウハウを磨き上げ、組織やチーム全体で共に成長する事が出来る人材として、たくさんの『人の市場』から選んでいただいたのですから。自分が提供する事が出来る『価値』の対価として給料をいただいている事を忘れてはいけません。


経営者サイドも、『お金基準の価値観』かつ『序列の価値観』によりトップダウンで社員やメンバーをコントロールしようとしてはいけません。

仕事をする目的が『お金を稼ぐこと』で目標が『金額』であれば、極端な話し、何で売上を立てようと関係なくなりますし、いずれ『お金を稼ぐこと』が会社の売上ではなく自分の給料となり、社員やメンバー同士で足の引っ張り合いになってしまう事もよくあります。


その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事により、お客様にどのような『気持ちや感情、状態』になっていただきたいのかという事に『心・気持ち・情熱』を込められる社員やメンバー同士であれば、会議等でたとえ意見が食い違っても、向かっている方向は一緒です。

お客様が喜べば自分も喜びますし、他の社員やメンバーも、組織やチーム全体としても喜びます。
業績が悪化してくると『ミッション』を遂行し続けられなくなりますので、組織やチーム全体として対策を考え、実行するようになります。


その組織やチームだからこそ提供する事が出来る商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供していきたいと思って入社し、提供していく事をお互いに協力し合える仲間がいて、提供した事により喜んでいただけるお客様がいて、提供する事が出来た喜びとお客様に喜んでいただけた喜びを共に分かち合う仲間がいて‥‥‥‥‥


『経営理念』を機軸としていれば、心からWin‐Winの関係を築く事が出来ます。


組織やチームの求心力は、事業承継によって失われてしまうような事もなく、また社員やメンバーに留まらず、お客様にまで影響力のあるものとなるのです。


お客様が想像していた『価値』を少し超えていれば、お客様は『満足』します。

お客様が想像していた『価値』を明らかに超えていれば、お客様は『感動』します。

お客様が想像していた『価値』をだいぶ超えていれば、お客様は『感激』します。

お客様が想像していた『価値』を凄く超えていれば、お客様は『感謝』します。

(でも、お客様が全く想像出来ないほどの『価値』では響きませんのでご注意を‥)



お客様が『感動』してくれれば、その商品やサービスのリピーターになってくれます。

お客様が『感激』してくれれば、その商品やサービスの口コミをしてくれます。

お客様が『感謝』してくれれば、その組織やチーム自体のファンとなって、様々なところでアピール活動をしてくれるようになるのです。



勿論、最も難しいのは既存の社員やメンバー全員に、ある日突然『経営理念』に『共感・共鳴』してもらう事ですが、ひとつヒントをお出ししましょう。

『経営理念』に対する思いはトップが一番強くなくてはいけませんが、『経営理念』を考えたり修正を加えたり、見直したりする事は、必ずしもトップだけの課題ではないのです。



《『経営理念』を機軸とする理由》第三夜~其の参・組織をまとめる求心力~の巻きでした。

2007年12月06日ブログのカテゴリー:経営理念

『経営理念』を機軸とする理由~其の弐~

※このブログは『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ)のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


《『経営理念』を機軸とする理由》二夜目の今夜は、~其の弐・『経営理念』と『事業継続』~をお送りいたします。


まずは、『経営理念』の前提条件です。
『経営理念』は、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言するものです。
『ミッション=使命』は、お客様にどのような『気持ちや感情、状態』になっていただくために、お客様に対して『経営理念』に基づいた活動をするのかを宣言するものです。

『経営理念』と『ミッション』に分けるのが面倒であれは、『経営理念』にまとめて表現しても結構です。


難しく考えてしまう方や、崇高なものをイメージして固くなってしまう方は、お客様に商品やサービスを提供し続ける事自体が『社会貢献』であるとイメージして下さい。
実際、本業が『社会貢献』でなければ、儲けたお金で寄付や募金活動をするか、就業時間外にボランティア活動をする組織やチームである事を宣言することになります。

それでは「いい人」達かも知れませんが、お客様自身が直接メリットを感じる事は少なくなるでしょう。



さて、それでは『経営理念』と『事業継続』の関係ですが、もうお気づきですね。


『経営理念』は、お客様に対しても、社員やメンバーに対しても、これから社員やメンバーになってくれる人達に対しても、その組織やチームだからこそ提供する事が出来る『本来の価値』=商品やサービスの『存在価値+付加価値』を提供し続ける事を宣言するものです。


ですから、『経営理念』を機軸としていれば、自ずと『事業継続』を念頭に置くようになります。

たまたま良いモノが出来てお客様に喜んでいただいても、次回にはとんでもないモノであれば、提供し続ける事は出来ません。

逆に言うと、「品質管理」を徹底する事により、お客様に喜んでいただけるモノを提供し続ける事が可能になります。



『経営理念』が機軸となっていれば、能動的に「品質管理」をするようになります。

逆に、『お金基準の価値観』によりコスト意識を持ち、利益を優先しようとすれば、「品質」には軽く目をつぶって賞味期限のシールを貼り替えたり、鉄筋の数を減らしたり、産地を偽ったりするようになります。


『経営理念』を機軸としていれば、『利益』は事業を継続し続けるための正当な対価となりますから、無理な値引き合戦をするような事もなくなります。

売上が上がってるから儲かっているなんて安易に考える社員やメンバーはいなくなり、『本来の価値観』によるコスト意識と事業継続のための『利益』に対して、計画性を持って取り組むようになります。


『経営理念』を機軸としていれば、『BCP』や『BCM』も能動的に策定するようになります。(BCP=事業継続計画、BCM=事業継続マネジメント)

本気で『心・気持ち・情熱』を込めて『ミッション』を遂行し続けようと思っていれば、自ずと具体的な『BCP』を策定して運営しようとする筈です。


『BCP』の大切さに気づけば、様々なリスクに目が行き届くようになるでしょう。

事業を継続し続けるために、発生する可能性があるリスクを洗い出し、発生を抑制する方法を考え、発生してしまった場合を想定してリスクファイナンスや外注、場合によっては撤退といった対策を事前に準備するようになるでしょう。



このように、『経営理念』を機軸としていれば、『事業継続』のために必要な売上や『利益』等のプラスのリスクも、天災や事故等のマイナスのリスクもリスクマネジメントするようになります。




《『経営理念』を機軸とする理由》
二夜目の今夜は、~其の弐・『経営理念』と『事業継続』の巻き~でした。

2007年12月04日ブログのカテゴリー:経営理念

『経営理念』を機軸とする理由~其の壱~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


世の中には、「ビジネスモデルこそ一番大切だ」とか「社内における人間関係が一番大切だ」とか「なんだかんだ言ったって、売り上げ上げてくる社員が一番大切だ」とか「上司の言う事を聞いて、自らも積極的に経営者意識を持って仕事をする社員が一番だ」とか、人それぞれいろんな意見や考え方がありますよね。


そこで本日から、《『経営理念』を機軸とする理由》と題しまして、何故『経営理念』が一番大切なのかを明らかにしていきたいと思います。



一夜目の今夜は、~其の壱・コレだから一番大切なんです~をお送りいたします。




『経営理念』により、組織やチームが向かうべき方向が明らかになります。

『経営理念』によりお客様は、その組織やチームが自分達に何をしてくれるのかが明らかになります。

『経営理念』により社員やメンバーは、自分がやりたい事と組織やチームがやるべき事が一致しているのか、ズレているのかを確認する事が出来ます。

『経営理念』により、お金ではまとめる事の出来なかった組織をまとめる事が出来ます。

『経営理念』により、リスクマネジメントが出来ます。

『経営理念』により、不祥事を未然に防止する事が出来ます。

『経営理念』により、社員やメンバーひとり一人が自立し、積極的・能動的になります。

『経営理念』により、「答えの出ない会議」がなくなります。

『経営理念』により、ぶら下がり社員がいなくなります。

『経営理念』により、難しい経営理論や戦略を学んで実践するよりも早く成果を上げられるようになります。

『経営理念』により、セルフマネジメント化が進みます。

『経営理念』により、貢献度の高い社員やメンバーが増加します。

『経営理念』により、貢献度の高い組織やチームになります。

『経営理念』により、『価値観に対する意識』が研ぎ澄まされます。

『経営理念』により、社員やメンバーひとり一人がマーケティング的な発想を持てるようになります。

『経営理念』により、会議がスムーズかつスピーディーに終わるようになります。

『経営理念』により、売上ではなく利益を大切に考えるようになります。
『経営理念』により、良い会社になります。

etc............


「屁理屈だ」と思われる方も、「そうだよね」と思われる方も理由は次回の~其の弐~の巻きから。

お楽しみに。

2007年12月03日ブログのカテゴリー:経営理念

小さな会社の経営計画書~其の伍~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ)のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


今宵は『予算実績会議』を通じて具体的に『経営計画書』を使う方法をお届けいたします。



~其の伍・経営計画書は作るものではなく、使うもの~



まずは前回までのおさらいです。

【経営理念】の下、会社としてのミッションを継続し続けるために必要な対価=『利益』を含めて、各部門毎の『事業目的』にどれだけ近づけば良いかを示す『事業目標』(予算)を策定します。
『事業目標』が金額ベースで決まりましたら、前回お伝えいたしました『行動計画』に落とし込みます。


『目標金額』=単価×『目標数量』=『行動方法(一般的には戦略)』×『行動量』


さあ、これで《準備完了》です。

あくまでも《準備完了》ですよ。


『経営計画書』は作るものではなく、使うものですからね。


それでは皆様、『経営計画書』を持って会議室にお集まりくださいませ。

策定した予算(金額ベース、数量ベース、行動量)と実績を照らし合わせる『予算実績会議』を開催いたします。



ほとんどの会社は、月単位や週単位で売上金額ベースの『予算実績会議』を行っていらっしゃる事と思います。

会議とまではいかなくても、数字を見るくらいの事はしていらっしゃると思います。


その売上金額ベースの『予算実績会議』を『行動計画』にまで落とし込んだ『経営計画書』を使って行います。


まず、予算ですが全て『経営計画書』に書いてありますね。
必要に応じて、それぞれの見たい期間=週単位や月単位、四半期毎、半期毎の『目標』に細分化して、実績と対比しましょう。


全社の『売上金額目標』が達成していないのは、各部門の『売上金額目標』が全て達成していないか、一部達成していないかのいずれかです。

一部達成していない場合には、達成している部門もあるので、【経営理念】の下における会社全体としてのミッションに反しないのであれば、達成している部門に特化しても良いでしょう。


各部門の『売上金額目標』が達成していないのは、各部門が取り扱う商品やサービスの『目標数量』が達成していないか、値引きにより単価を低下させてしまった結果でしょう。

『目標数量』は予定通り達成していて、値引きによる売上減少を招いているという事は、【経営理念】の下にミッションを遂行し続けるための『利益』を減少させているという事です。
値引きが始まっている商品やサービスについては、改めて下がってしまった平均単価における損益分岐点=何個以上売れば採算があうのか?=『修正目標数量』を必ず再計算しましょう。
場合によっては、その商品やサービスから早めに撤退しておいた方が良かったなんて事も想定されますので。


商品やサービスの単価は変わらず、『目標数量』が達成していない場合には、『行動計画』の予算実績を比較します。

『行動方法(一般的には戦略)』がマッチしていないのか、『行動量』が少ないのかが問題となりますね。


『経営計画書』の『行動計画』において予定した『行動量』が予定通り、もしくは予定以上に実行されている場合は、『行動方法(一般的には戦略)』に何らかの問題があるという事になります。

逆に『行動量』が予定より少なかったり、社員やメンバー毎に大きなバラつきが見られる場合には、『行動のプロセス(手順や工程)』の中に何らかの問題があるか、『お金基準の価値観』で会社にぶら下がっている社員やメンバーがいる事になります。


『行動方法(一般的には戦略)』に何らかの問題がある場合には、もう一度マーケットを見直してみましょう。
お客様から見れば同じような『本来の価値=存在価値+付加価値』の商品やサービスを提供している会社はが他にないか?、お客様に伝えたい商品やサービスの『存在価値+付加価値』はちゃんと伝わっているか?、そもそもお客様はその商品やサービスに『存在価値+付加価値』を感じなくなってはいないか?等々。
(※普通は個別の商品やサービスについては商品戦略を策定しますが、《小さな会社》では、あれもこれもいろいろとやっている時間は無いものと仮定して、『行動方法(一般的には戦略)』に織り交ぜております。)


一般的には新規事業でない限り、『行動量』が予定より少なかったり、社員やメンバー毎に大きなバラつきが見られる事から、『行動のプロセス(手順や工程)』の中に何らかの問題があるか、『お金基準の価値観』で会社にぶら下がっている社員やメンバーがいるという問題があるケースがほとんどでしょう。


『お金基準の価値観』で会社にぶら下がっている社員やメンバーがいる場合には、【経営理念】→ミッション→『事業目的』が浸透していない社員やメンバーがいるという事です。

自分の給料やボーナスが増える事が仕事の『目的』で、商品やサービスの『価値』も『原価+利益』でしか見ませんので、『利益』を減らさないために安い原材料を使って品質が低下したり、『利益』を増やすために安い原材料を高いモノと偽装して価格を吊り上げたり、一番大切なお客様の信頼を損なってしまうような事もしかねません。


ただ、間違っても、【経営理念】→ミッション→『事業目的』は浸透しているけれども『行動のプロセス(手順や工程)』の中に何らかの問題がある時に、トップダウンで「結果を残せていない奴は、自分の金目当てで仕事してるんだろう!」とか、「ミッションに情熱を込めていないから結果出ないんだ!」などと頭ごなしに決め付けるような事をしてはいけません。

部下がどんな考えや思いの下で仕事をしているか確認する前に決め付ける上司は『共依存』傾向が強いという事が言えますので、それでは別の問題が発覚した事になってしまいますよ。


ですから、まずは『行動のプロセス(手順や工程)』の中に何らかの問題があるのではないか?という仮定の下、『行動のプロセス(手順や工程)』の検証からはじめましょう。



『行動量』が予定より少なかったり、社員やメンバー毎に大きなバラつきが見られるという事ですから、『行動のプロセス(手順や工程)』の中にプロセスが滞る《ボトルネック》になっている部分を探しましょう。

その《ボトルネック》前後のプロセスに、潜在的問題点があります。

潜在的問題点を見つけたら、その都度修正を加えるか、いつまでに修正するかを決めて『修正行動計画』に加えていきましょう。




さてさて、いかがですか?

『経営計画書』は作っておしまいではなくて、使うものだという事をおわかりいただけましたでしょうか。


【経営理念】がお客様に対してその会社でこそ提供する事が出来る『本来の価値感』により、お客様にどうなって欲しいか?を『宣言』するものであれば、全社員で【経営理念】→ミッション→『事業目的』をいつも確認しあう事で不祥事を未然に防止し、法令を遵守し、ミッションを遂行し続けるための『利益』も意識し、『お金基準の価値観』ではなく『本来の価値観』を持って成長するための教科書にもなります。


『予算実績会議』においては、実績データさえあれば他にいろいろと分析データを作成しなくても良くなります。


『経営計画書』は社員やメンバー全員が参加して作る事も出来ますし、【経営理念】にしても会社の成長や環境の変化に応じて変える事も出来るのです。

という事は、『経営計画書』を社員やメンバーで役割分担をして作り込めば、作成に参加した社員やメンバーの成長にも寄与します。

また、社員やメンバーで役割分担をして作成すると、整合性に欠ける部分が発見出来たり、全く別の部分でやろうとして出来なかったナレッジマネジメントのきっかけになったりもします。

『予算実績会議』を経て、修正を加えながら『経営計画書』も会社や社員と共に成長するのです。




そろそろ毎年作成する理由にもお気づきいただけましたでしょうか?


そう、社員教育(役員・経営者も含む)にも使い、『予算実績会議』で使い、修正を加えてまた使い、『経営計画書』は様々な場面で使い倒すものですから、事業年度毎に新しく作り直すのです。

あっ、そうそう、古くなった『経営計画書』を保管しておけば、成長の過程を確認する事も出来ますし、場合によってはそれをコンテンツにしてセミナーを打ったり、出版したりする事も夢ではありませんよ。


是非みなさまも、小さな会社のための『使える経営計画書』を作ってみてください。

2007年11月20日ブログのカテゴリー:経営計画

小さな会社の経営計画書~其の四~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ)のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


本日は、経営計画の中に加えていただきたい、行動計画についてお伝えいたします。



~其の四・結果は行動から生まれ、行動により変わる~



経営計画書を作る場合、形式として単年度の売上金額ベースの計画まではごく普通に作られるものと思います。


その売上金額総額を各部門毎に分けて、さらに分類し、最終的に各商品やサービス毎にまで細分化すると、その売上金額を作り出すためにそれぞれの商品やサービスをどれだけ提供すれば良いのかがわかります。


売上金額=単価×数量

『目標金額』=(単価×数量)+(単価×数量)+‥‥‥



ここで、金額ベースの計画に無理がないかを確認する事が出来ます。


会社として「今年は何としてもこれだけの売上金額が欲しいんだ!」っと意気込んで計画を立てても、買う側からすればあまり関係ない事か、悪く見れば売り付けられるのでは?っと警戒するかも知れません。

計画した数量が需要に対して妥当性があるか?、需要が過小に見受けられる場合には、どのような需要喚起策を講じるかを確認したり策定するチャンスです。


そうして最終的に、需要に対して計画した数量に妥当性があるか、策定した需要喚起策により妥当性を見いだせるようであれば、机上の見通しは立ったと言えるでしょう。



机上の見通しが立てば、後はそれをいかに実行するかという事になりますね。




そうです。


経営計画を策定したら、それを実現させる事が出来るか否かは『行動』に掛かっています。


『目標金額』=単価×『目標数量』で、その『目標数量』は社員やメンバーの『具体的な行動』があってこそ実現するものです。


『目標金額』=単価×『目標数量を実現しうる行動』


『目標数量を実現しうる行動』=『行動方法(一般的には戦略)』×『行動量』


巷ではよく、「まず、当たり前の事を当たり前にやるべきなんだよ。」なんて言われますが、ある人からすれば「当たり前」だと思う事も、別の人は見落としてしまったり飛び越えてしまう場合もありますので、具体的に書面に残しておきましょう。

これも「当たり前」ですが、書いておけば忙しくて忘れてしまっても思い出す事が出来ます。



『行動計画』=『行動方法(一般的には戦略)』×『行動量』


小さな会社においては、いろいろと計画書類を作成するために割くことが出来る時間は、あまり無いでしょう。
ですから、まずは式に当てはめて簡単に策定してみてください。


『目標金額』=単価×『目標数量』=『行動方法(一般的には戦略)』×『行動量』

『行動計画』=『行動方法(一般的には戦略)』×『行動量』


『行動方法(一般的には戦略)』につきましては、はじめは難しく考えず、まずは従来通りの方法で策定してみてください。

「一度決めた計画だから、最後まで貫かなければならない。」などという事はありません。

定期的な予算実績会議で改善修正を加えれば良いのです。ですから、あまり考え過ぎずにサクッと策定しましょう。



実は『行動計画』を策定しておけば、予算実績会議は『行動』の予算実績が中心となります。


そこで次回は、『行動計画』を中心とした『予算実績会議』を通して『使える経営計画書』についてお送りいたします。

2007年11月19日ブログのカテゴリー:経営計画

小さな会社の経営計画書~其の参~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


シリーズでお送りします『小さな会社の経営計画書』、今宵は『経営計画の肝』である【経営理念】についてお送りいたします。



《経営計画書において最も大切に策定していただきたい【経営理念】のお話》


【経営理念】というと、比較的多くの人が『社会貢献』という言葉を連想するようです。


【経営理念】を考えるは時、はじめに『社会貢献』という言葉が頭に浮かび、【経営理念】とは世のため人のためになるような崇高なものであるべきだといった枠組みを決めて掛かってしまうようです。


中には『お金基準の価値観』が強く、『右脳的な要素』である【経営理念】が、『左脳的な要素』である数値に対して影響力があるものとは思えない人もいらっしゃるでしょう。


いずれにしても、【経営理念】が会社の方向性を決めるものであり、お客様にどんな会社かを宣言するものであり、社員やメンバーと一緒に向かいたい方向性を示すものであり、提携業者の方々とも一緒に向かいたい方向性を示すものであり、経営者のが迷った時に立ち戻って方向性を確認する事が出来る、とっても大切なものなのです。


そんな【経営理念】を「難しい崇高な表現の言葉」+「社会貢献」で響かないものにしてしまっては意味がなくなってしまいます。


よく「……………社会に貢献できる企業へ。」などといった【経営理念】にそのまま『社会貢献』という言葉が登場するケースが見受けられます。

お客様、提携業者、社員やメンバーは、その「社会に貢献する」という言葉で感情が動くでしょうか?


若い社員やメンバーを想定してみてください。
彼らは「社会に貢献したい」と思って入社してきましたか?


お客様を想定してみてください。
お客様は「社会」とは自分達の事だと思ってくれるでしょうか?


お客様も社員やメンバーも、「社会に貢献する」という言葉から、具体的に何をする会社なのかイメージ出来るでしょうか?


【経営理念】は格好良く考えるのではなく、出来るだけ具体的にイメージをする事が出来て、出来るだけ大きく感情を動かされる言葉でまとめられている事が望ましいですね。


商品やサービスを提供して「ありがとう」や「感動」の対価である『お金』をいただく相手は、お客様です。


最近では、お客様に対する思いが込められておらず、社員に対する気持ちを全面に押し出した【経営理念】を拝見する事も多くなって参りました。

社員に対して「大切にしますよ~」というのは、経営者の気持ちです。
このような【経営理念】の会社は、強烈なトップダウンの組織を「社員を大切にしているような雰囲気」を作り込む事によって、オブラートに包んでいる可能性があります。

そのような会社の場合には、マニュアル的に決められた全員で一律に行う業務(清掃や朝礼等での行事など)が比較的に多いといった傾向があります。

『依存型』の傾向が強まってきた日本において、会社にぶら下がらせて、行動はマニュアルで厳しく律するといったマネジメント手法です。


しかし、マニュアルに従おうと考えても、『大切なお客様に対する思い』は込められていませんので、結果として《自分の稼ぎのために仕事をする》=『お金基準の価値観』となり、『仮面社員』化が進行する事となります。

トップダウンに従い、マニュアルに従っている振りをして、《自分の稼ぎのために仕事をする》→『仮面社員』化が進行するのです。


【経営理念】は会社の方向性を決めるものであり、お客様にどんな会社かを宣言するものであり、社員やメンバーと一緒に向かいたい方向性を示すものであり、提携業者の方々とも一緒に向かいたい方向性を示すものであり、経営者のが迷った時に立ち戻って方向性を確認する事が出来る、とっても大切なものなのです。


商品やサービスを提供して「ありがとう」や「感動」の対価である『お金』をいただく相手は、お客様です。


【経営理念】は格好良く考えるのではなく、出来るだけ具体的にイメージをする事が出来て、出来るだけ大きく感情を動かされる言葉でまとめられている事が望ましいです。


【経営理念】

その会社出なければ提供する事が出来ない『本来の価値』を提供し続ける事に『心・気持ち・情熱』を込めて、『お客様』にどうなって欲しいか?をわかりやすく《宣言する》事からはじめましょう。


お客様に『感動』していただき、喜んでいただければ、世界規模の社会ではなくても立派な社会貢献なのです。

小さな会社が大きな会社と同じ規模の社会貢献を目指す必要はありませんし、『儲けたお金』で慈善活動や募金活動をする事が社会貢献という事ではないのです。


【経営理念】により、経営者は「お客様にこうなってもらいたい」と思い、社員も「お客様にこうなってもらいたい」と同様に思い、お客様が「本当にこうなった」と『感動』し、喜んでくれた時、三者のの欲求は同時に満たされ、『共感・共鳴』が巻き起こります。


まさに『トリプルH経営=All Happy(オールハッピー)経営』です。


経営者もHappy

お客様もHappy

社員もHappy

HHH


All Happy
(オールハッピー)

2007年11月18日ブログのカテゴリー:経営計画

小さな会社の経営計画書~其の弐~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ)のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。


シリーズでお送りします『小さな会社の経営計画書』、今宵は小さな会社のための経営計画の骨子についてご説明させていただきます。



~其の弐・安易にパクった経営計画は役に立たない~


まずは、《すべてお客様本位で考えてみましたの巻き》でお伝え致しました骨格部分です。


【経営理念】

組織やチームが社会的に存在し続ける事がどれだけお客様にとって有益な事かを宣言するもの。



【ミッション(使命)】

経営理念の下、組織やチームが事業を営むに当たって自己(組織やチーム)に課す責務。


【信条】

①組織やチームを構成する全てのメンバーが、経営理念とミッションの下に信じて守るべき事の根幹。

②服務規程や行動規範の基。



【事業目的(=目的)】

①経営理念に基づいて各セクションが社会的に存在し続ける事がどれだけお客様にとって有益な事かを宣言するもの。

②経営理念に基づいて各セクションが組織やチームの中に存在し続ける事がどれだけ有益な事かを、他のメンバーにも宣言するもの。

〔組織やチーム全体(=会社)の事業目的は、経営理念をより噛み砕いてわかりやすくしたものが理想的であるため、予め経営理念をわかりやすくする事で省略も可能。〕



【利益(≠売上)】

経営理念とミッションを遂行し続けるために必要かつ正当な対価。



【事業目標(=目標)】

①組織やチーム全体(=会社)が、ある特定の期限までに達成すべき数。
②組織やチーム全体(=会社)が、ある特定の期限までに達成すべき利益金額。

③上記の数と金額を各セクション毎に取り決めたもの。

④上記の数と金額を各メンバー毎に取り決めたもの。



実は経営計画は、右脳的な要素と左脳的な要素から構成されています。


【経営理念】

【ミッション(使命)】

【信条】

【事業目的(=目的)】
までは、右脳的要素です。

自分(自分達)が何かをする事により、必ず影響を受ける相手がいて、それらをイメージする必要があります。



【利益(≠売上)】や【事業目標(=目標)】は、客観的に誰がみてもわかりやすい数字である必要があります。

例えば、右脳的要素として「お客様に当社のやわらかな中にしっかりとしたコクのある、チーズ好きにはたまらない極上のフロマージュブランをお召し上がりいただき、仕事で疲れた身体も心も癒される至福のひとときを味わっていただきたい」とフロマージュブランの部門目的を策定したとします。

他の部門から見た場合に、「フロマージュブランがどれだけ売れているのか?」とか「そんなこと言って、高い原材料使って採算割れしてるんじゃないか?」っという事は、客観的な数字でなければわかりませんよね。


ですから、個数・人数・金額といった数字で表す必要があるのです。



さてさて、いきなり「えぇっ?」っと眉間にシワの人もいらっしゃるのではないでしょうか?


そう、『目的』と『目標』を明確に区分して『右脳的なイメージ』と『左脳的な数字』で表現せずに、両方とも『数字』の人が多く見受けられます。


もっと極端に言うと、売上至上主義で『経営理念なんてただのお飾り』なぁんて人もいるでしょう。


『お金基準の価値観』の人は、「『右脳的な要素』なんて屁理屈で、要するに利益伸ばして沢山給料貰えなければ、やる気も起きないし、モチベーションも上がらないし、そもそもビジネスって儲けてなんぼだろ。」ってごく普通に思っています。


しかし『お金を稼ぐ事』が『目的』で『その金額』が『目標』であれば、それを具体的に達成するために『何をするか?』が曖昧になります。

極端に言うと、「何か簡単に儲かる事」とか「凄く効率良く儲かる事」を探してきて、やってみて、ダメならまた別のモノを探してきて、またやってみての繰り返しになります。こんな状態なのにも関わらず、格好良く「我が社は事業の多角化戦略を推進しております!」なんておっしゃられるケースもあります。

まぁ、通常は主たる事業内容は決まっておりますので、『お金基準の価値観』における売上増加には単価の高いものに特化して売り込むか、行動量を増やして売上数量を増やすしかありません。
そこで、効率良く『売り込む』ために『コールドリーディング』などの心理テクニックを使って、『客が「はい」と言ってしまうように導く』ような事に走り始めます。

利益を上げるためには、徹底的なコストカットを実施します。『目的』も『お金』ですから、うわべだけの品質管理となります。対外的には「万全の品質管理」とか「安心の品質管理」なんて言ってみたり、場合によっては紙に書いて貼り出してまでいても、『お金』のためなら偽装もあっけなく実行してしまうでしょう。


少し極端な表現でしたが、『お金基準の価値観』で数字のみに偏った経営計画には、そのような問題が潜在化しているという事です。



《安易にパクった経営計画は役に立たない》

経営計画には『右脳的なイメージ』と『左脳的な数字』があって、数字だけに偏ると『行動計画』の方向性が欠落したり、不正に繋がる危険性もあります。

それでは「『右脳的な要素』の【経営理念】【ミッション(使命)】【信条】【事業目的(=目的)】を策定すればいいんだけど、とりあえず時間がないからどこかの経営計画書を借りてきてパクった方が早いかな?」なぁんてお思いの方、大きな間違いです。


私の知っている「先生」と呼ばれるような立場の方で、「パクってでもとりあえず経営計画書を作ればいいのよ」って教えている方がいらっしゃいますが、パクって良いのは今回お伝えしている骨格部分だけです。

どんな順番で策定していって、どのようにまとめるかは、むしろパクっていただいた方が良い部分です。


しかし、最も大切な【経営理念】は絶対にパクってはいけません。

【経営理念】をパクってはいけないのですから、【ミッション(使命)】【信条】【事業目的(=目的)】も同様にパクってはいけません。


すなわち、安易にパクれる部分はほとんど無いのです。

【経営理念】

【ミッション(使命)】

【信条】

【事業目的(=目的)】
によって、その会社の向かうべき方向性は決まってしまいます。

特に【経営理念】は、お客様をはじめ、取引先や社員、将来お客様になっていただける方、将来取引先になっていただける業者、将来社員になっていただける方といった社内外の様々な人々に「うちはこんな会社ですよ~!」っと宣言するものなのです。

単なる社内の貼り紙ではありません。

とっても大切なものなのです。


その会社でこそ提供する事が出来る商品やサービスの『本来の価値=存在価値+付加価値』を、『心・気持ち・情熱』を込めてご提供する事により、お客様にどうなっていただきたいか?が伝わるように、まとめて見ましょう。


格好つけるのではなく、わかりやすい表現で。



さぁ!【経営理念】から策定してみましょう!

2007年11月16日ブログのカテゴリー:経営計画

小さな会社の経営計画書~其の壱~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

こんばんは、アキバです。

私は税理士・会計士の先生方とお仕事をさせていただく事が多いのですが、新規の先生方のうち半数くらいには「うちにはそんなコンサルティング受けるような会社はないからさ。もっと大きな会社の顧問をしている事務所に行った方がいいよ。」なんて事を言われます。


失礼な話じゃないですか?

コンサルティング・フィーだって何百万もかかる訳ではないですし、何より「大きな会社じゃないから、コンサルティングなんて受けなくていい。」って言ってるようなものです。


なので私は、そんな事をおっしゃる先生方には、「それは、失礼ですよねぇ?」ってストレートに聞いてしまいます。


さてさて、そんな事で本日から『小さな会社の経営計画書』と題しまして、《綿密にマーケティングしたり経営分析したり、行動管理までしっかり行った方が良い事はわかっていても、社員数も時間も限られているのでなかなか出来ないんだよねぇ~》っという会社のために、経営計画の策定から運営までシリーズでお届け致します。



~其の壱・マーケティング理論を学んでいる時間は無い~


中小企業診断士や税理士の先生方がよく使うの言葉に「御社の強み弱みを知った上で計画を立てるべきです。」なんて言いながら、SWOT分析を勧めてきます。

勧めてきた先生がよほど「御社」の業界に詳しく市場が見えていれば別ですが、そうでなければマーケティング・データの収集から始めなければなりません。


また、ターゲット・セグメンティションにしても、プロダクトライフサイクルにしても、広義においては机上で仮定してリスク管理を行うものですから、経営計画を策定する上で大切な「仮定とリスク管理」という部分には該当しますが、それをやらなければ売上高も利益も上がらないという訳ではありません。


それでも、大切な経営計画を策定するにはマーケティング分析が必要だと思っていたり、外部から言われたりしている経営者や幹部のみなさま。


マーケティング分析方法を学んで、マーケティングデータを集めて、分析結果を出して経営計画に反映する時間はありますか?

それは、誰が責任を持って担当しますか?


マーケティングをにわかにお勉強して使おうとすると、競合他社に注目し始めます。

競合他社に勝とうとするあまり、革新的な難しい方法よりも安易な値引きを選んだりするケースも多く見受けられます。


「強み弱み」に対する計画は、《強いところを伸ばし、弱いところを改善する》といった一見当たり前のような方向に向かいがちです。


しかし、小さな会社の場合には、実は「強い部分」に特化して伸ばして行く事が望ましく、「弱い部分」は外注に出すか撤退してしまう方が望ましいのです。

そんな「弱い部分」に注力する人も時間も無い筈です。


格好良く『戦略』を持ってなんて言いますが、戦って攻略する相手は誰でしょうか?

お客様の信頼は攻め落とすものではありませんし、競合他社と戦って勝つことに注力するよりも、もっと大切なことがありますよね。


《綿密にマーケティングしたり経営分析したり、行動管理までしっかり行った方が良い事はわかっていても、社員数も時間も限られているのでなかなか出来ないんだよねぇ~》っという小さな会社の場合には、先程も申し上げました通り、「強い部分」に特化して伸ばして行く事が望ましいのです。


「強い部分」とは、すなわちその会社でしか提供する事が出来ない商品やサービスの『本来の価値=存在価値+付加価値』の事です。


その会社で取り扱っている商品やサービスが、複数の他社も扱っているモノであれば、その会社でしか提供する事が出来ない『付加価値』を追求する事です。

『付加価値』を追求する中で新しい『存在価値』のある商品やサービスが開発されれば、それも非常に良い事でしょう。


そして、お客様にもわかりやすいように、その会社がどのような商品やサービスの『本来の価値』をお客様に提供し続ける事により、お客様にどのようになってもらいたいかを『宣言』しましょう。


「うちの会社は一言で言うと、こんな会社ですよ~。」っと『宣言』している会社と、無言の会社では、それだけでも会社の『存在価値』を左右します。


どんな会社かもわからない会社は、知り合いや友人に紹介する事も出来ませんよね。


「そんな会社なんだ!」っとビビッとくれば、その会社で働きたくなったりもしますよね。


そうです。

その『宣言』するものが、『経営理念』なのです。


残念な事に、『経営理念』が内向きな会社も多く見受けられます。
確かにESを考えて社員が働きやすい環境を整えてあげたいのはわかりますが、よっぽど効率の良い仕事をして儲けていない限り、小さな会社には時間的にも資金的にも、そんな余裕は無いのではないでしょうか。

また、法人を個人に置き換えてみて下さい。
内向きな事しか『宣言』していないという事は、極端に言うと、私利私欲ばかり考えている人と同様でしょう。

社員を第一に考える『社員第一主義』は、経営者が社員に対して考える事であり、社員を最も大切にする理由は、経営者が考えたビジネスモデルを実現し、『経営理念』の下にその会社のミッションを継続し続けるために欠かせない存在だからです。


社員は会社から「ありがとう」の代わりに『お金』をいただいていて、会社はお客様から「ありがとう」の代わりに『お金』をいただいたり、他のお客様をご紹介いただいたり、社員の代わりに宣伝してくれたりしている事を忘れてはいけません。


ですから、『お客様第一主義』に徹底する事が望ましいのです。


『お客様第一』で考えれば、その会社でなければ提供する事が出来ない商品やサービスの『本来の価値=存在価値+付加価値』を高めるか、努力によりお求めやすくするかが最優先課題となります。

勿論、お求めやすくする場合には、その後も当該事業を継続する事が出来るだけの利益は当然確保しなければなりません。それが無理なら、別の新しい商品やサービスを開発し育てながら、計画立ててうまくシフトする必要があります。


また、その会社でなければ提供する事が出来ないか否かを判断するためには、市場を見ていなければなりませんが、あえて改めてマーケティングデータ収集のために見なくても、その商品やサービスを提供する事に『心・気持ち・情熱』を込めていれば、自ずと市場は見ている筈です。

見えていなければ、『本気』ではないという事でしょう。


その会社でしか提供する事が出来ない商品やサービスの『本来の価値=存在価値+付加価値』を追求する事で、お客様の視点と会社の視点、さらに経営者の視点と従業員の視点も一致してきます。

《綿密にマーケティングしたり経営分析したり、行動管理までしっかり行った方が良い事はわかっていても、社員数も時間も限られているのでなかなか出来ないんだよねぇ~》という会社でも、『本気』でその会社でなければ提供する事が出来ない商品やサービスの『本来の価値=存在価値+付加価値』を追求する事であれば、みなさん目を輝かせて楽しくやり続ける事が出来る筈です。



『本気』になれないのであれば、違う『価値』を見つけに行くべきです。



その会社でなければ提供する事が出来ない商品やサービスの『本来の価値=存在価値+付加価値』を追求し、それをお客様に提供し続ける事を『宣言』し、それをお客様に提供する事に『心・気持ち・情熱』を込めていれば、お客様は『感動』して商品やサービスのリピーターにもなってくれますし、『感激』して商品やサービスの『口コミ』もしてくれますし、『感謝』して会社自体のファンにもなってくれます。

こうなると、マーケティングを必死にお勉強してもかなわない、ネット上のファンによるファンのためのコミュニティーが誕生する事だって十分に考えられるのです。


『本来の価値観』をもって仕事をする事は、とっても簡単な事です。
勉強しなくてもすぐに始められますし、必ず様々な効果が上がります。


少しずつでも結構ですので、是非お試し下さいませ。

2007年11月13日ブログのカテゴリー:経営計画

価値を交換する道具

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

前回までお伝えしました通り、21世紀に入り、高度情報化社会が訪れました。
高度情報化社会においては、『お金基準の価値観』や『権力基準の価値観』から脱皮して『そのもの自体の価値観=商品やサービス、それを提供する人自身の存在価値+付加価値』にシフトする必要性が出てきたようです。

それでは、扱って商品やサービス自体がお金にまつわるお仕事の場合はどうでしょう。


すぐに思い付きそうな業種では、生命保険、損害保険、証券、銀行、消費者金融といったところでしょうか。
なんだか『不祥事』というキーワードでヒットする業種ばかりのようですね。

その他にも、年金問題に揺れる社会保険庁、財務省や国税庁、監査法人や会計事務所なんかもお金にまつわる仕事ですね。


以前にもお伝えしました通り、お金にまつわる仕事の場合は、『お金基準』の価値観になりやすい傾向があります。

商品やサービスの対象がお金で、それによってお金を頂くからです。


ですから、そもそも《経営理念なんて関係ない》といった雰囲気すら感じられます。


『そのもの自体の価値観=商品やサービス、それを提供する人自身の存在価値+付加価値』

提供する人を、提供する会社と読み替えてみましょう。

『そのもの自体の価値観=商品やサービス、それを提供する会社自体の存在価値+付加価値』


『お金を増やしてあげる』だけであれば、一番利回りの良い商品で運用すれば良いですね。
あっ、ごめんなさい。リスクとか期間とか抜きで、とても大ざっぱに言ってます。

アキバが証券マンだった20世紀は、一般の投資家がいろんな情報を自ら入手して複雑なポートフォリオを組んで、投資環境が変化したらすぐに組み直して‥‥‥なんていう事はほとんど無理でした。

保険にしても、第三分野と呼ばれる医療系保険の単品はほとんど知られていませんし、「♪○生のおばちゃん自転車で、笑顔を運んで来るだろう♪」なんて頃ですから、情報は「たまたま来たおばちゃん」からしかありませんでした。

そんな状況下においては、『相手に気に入られる』ための営業努力が一般的だったように思います。

『お客様に気に入られる』ことはとても良い事です。

でも、そのお客様の気持ちは『お気に入りの営業マン』とつながっているだけです。

会社から商品やサービスがお客様に渡され、お客様から頂く事ができる『ありがとう』という価値は『お気に入りの営業マン』に渡され、お客様から『ありがとう』という価値の替わりであるお金だけが会社に渡され、会社から給料というお金が営業マンに渡されます。

会社とお客様との関係よりも、営業マンとお客様との関係の方が強く結び付いていますから、その営業マンが競合他社に転職したり、独立した場合には、お客様も一緒に付いて行ってしまうのです。

その『お客様が自発的に辞めていった営業マンに付いて行ってしまう』ことに対して会社は、営業マンに一筆書かせて阻止しようとする事もありますね。その一筆は誰のためでしょうね。


さて、今は21世紀です。
(最近は『21世紀です』なんて言うと、笑われるか、『梨ですか?』と返されるかですが。。。)
高度情報化社会においては、『どんな商品やサービスがあって』、『自分に最適なのはどれで』、『わからなければどこで調べて』っと、お客様が自ら様々な情報を手軽に入手出来るようになりました。

あっ、そうそう、ピンとこない方は『お客様』をあなた自身に置き換えてみてくださいね。


お客様が自ら様々な情報を手軽に入手出来るので、比較も出来ますし、おかしな点にも気付きはじめます。


「あんなにいい営業マンだったから信じてたけど、そんなこと教えてくれなかったわよ」

『教えてくれなかった』ならまだいいですが、
『説明してくれなかった』となると問題です。


最近は『コンプライアンスの時代』と呼ばれるほど、重要事項のみならず、説明と承諾が重視されるようになりました。

最近になって重視されるようになったのは、裏を返せば『明るみに出ていなかったものが、一斉に出てきた』っという事でしょう。
この点からも、高度情報化社会になったと言えます。


『説明してくれなかった』という言葉が出たら、それまでいい営業マンとして築き上げた信用までも、簡単に失ってしまう可能性があるのです。


そうなると、『会社もダメ、営業マンもダメ、業界自体がダメ』っと、『お金目当てのマスコミ』に煽られます。

あっ、勘違いしないで下さいね。マスコミすべてが『お金目当て』といっている訳ではありませんから。


『そのもの自体の価値観=商品やサービス、それを提供する会社自体の存在価値+付加価値』、すなわち、『経営理念における社会貢献』が根底に脈々と流れている会社だったらどうでしょう。

はい、いつもお読み頂いている方には簡単でしたね。


そもそも会社が存続している目的が、お客様の為ですから、「コンプライアンスを守りなさい」っと言われる前から、コンプライアンスが重要視されているのです。


会社やチームの存在する理由。

ソフトバンクのCMで、お父さんの犬が、「すべての事には理由がある」っと言ってますが、会社やチームが存続し続けられる事にも理由があります。

もし、あなた自身が『相手=お客様』で、『会社やチーム(公的機関含む)』に仕事を依頼したとすると、『ありがとう』と言えますか?


あなたの会社やチームは、お客様にどんな価値を提供していらっしゃいますか?





直接お金にまつわるお仕事以外にも、価値を提供している事を忘れてしまい、自分が手にすることが出来る『 お金 』の為に働くようになってしまう業種もあります。

それは、公共性の高い業種です。

一般の企業であれば、例えお金の為であってもお客様に対して営業努力をしますよね。

しかし、公共性が高くなればなるほど、営業努力などする必要はなくなりますので、『 誰かに対して価値を提供している 』といった感覚も薄れやすいのでしょう。

場合によっては、初めからそんな感覚は持ち得ない人が多いのかも知れません。

役所、警察官、自衛官、教師、マスコミ etc......
なんだかこちらも『不祥事』というキーワードでヒットする業種ばかりのようですね。




仕事をする目的は、『 価値を交換する道具=お金 』基準の価値観ではなく、
『そのもの自体の価値観=商品やサービス、それを提供する会社自体の存在価値+付加価値』で考えた方が良い事がたくさんあります。

是非、あなたが誰かに提供する事ができる価値にはどんなものがあるのかを考えてみてください。

いまはニートで仕事もろくにしていないとしても、あなたの趣味や好きな事に対する専門的な情報を誰かに伝えるだけでも、価値は提供できるのです。
そして、その価値に対して『ありがとう』が多ければ多いほど、ビジネスチャンスは膨らみます。


そして、成功のきっかけを握っているのが、

『パッション』

情熱です。

どれだけ本気で、心・気持ち・情熱を『価値を提供する事』に込められるか?

見返りを期待してもいいんです。



その見返りは、『ありがとう』という価値ですから。

2007年07月05日ブログのカテゴリー:成功論

組織論~其の参~

※このブログは 『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ) のリバイバルです※

前回は、会社もしくはチームの経営(運営)に、理念が重要だという事をお伝えしました。

会社もしくはチームとは【赤ちゃん理論】の巻きでお伝えしました通り、個の集合体である組織です。
兄弟や家族、地元の自治会、学校、会社、協会、地方自治体、国、アジアなどの地域社会、地球全体と、規模は違っても同じ個の集合体である組織です。

それでは、より大きな規模の組織となった場合、その組織を強力にまとめあげてくれるものは何でしょう?

お金を稼ぐ仕組みや方法だけではまとまりません。


それでは、共通の守るべきルールを決めたとしましょう。

会社に置き換えてみると、就業規則や行動規範です。
マンションでは管理規約です。
学校では校則です。
国では民法や刑法など様々な法律です。

どうです?
誰か必ず守らない人がいるでしょ?

しかも、難しい言葉で書いてあると、人によって解釈がバラバラになります。


もっと芯となる何か
もっと軸となる何か
もっとブレない何か
もっと揺るがない何か

が根底に脈々と流れている必要があるのです。

地球規模で考えた場合、それはあなたが健康に安心して暮らしていける事。
あなたの家族が健康に安心して暮らしていける事。
あなた自身やあなたのお子様、お孫さん、大切なペットが未来永劫、健康に安心して暮らしていく事は誰しもが望む事でしょう。

そんな一見自分本位に見える事でもいいんです。

但し、その望みを叶えるためには、今すぐに環境問題を改善する必要があります。
初めの動機は自分本位でも、結果を出すには自分の外に対する『思いやり』が必要になるのです。
地球上のみんなが自分の外に対する『思いやり』を持ってくれれば、きっと地球環境も改善されます。

あなた自身やあなたのお子様、お孫さん、大切なペットが未来永劫、健康に安心して暮らしていけるように環境問題を改善してくれる人をあなたは必要としませんか?

そうです!それが社会から必要とされる事、よくいろんな会社の経営理念に登場する、『社会貢献』なのです。

経営理念を何度読まされても、実は『社会貢献』って何だかわからない方。
経営理念を自ら考えてみたものの、自分でも『社会貢献』って何だかわからない経営者の方。

『社会貢献』とは、社会から必要とされる事を実行する事です。

社会から必要とされる事ですから、食品を提供する事や、道具を提供する事、人を楽しくする事や、人の不安を取り除くお手伝いをしてあげる事など様々な事があります。

その社会から必要とされる商品やサービスが存在価値のある商品やサービスです。

そして存在価値のある商品やサービスに付けられる、『美味しい』や『便利な』、『かっこいい』、『かわいい』、『頼もしい』などの修飾語が付加価値です。

お客様は、その商品やサービスの価値に対して、『お客様が買いたい値段』を決めているのです。



同じ商品が5つの会社から発売されていたとします。

①100円
②110円
③80円
④120円
⑤200円

『お客様が買いたい値段』が100円だったとしたら、何番の会社から買うでしょう。



これだけの条件であれば、まず③80円でしょう。




それでは、

①100円⇒特選素材にこだわったこだわりの逸品です。
②110円⇒業界トップシェアの元祖です。
③80円⇒徹底的なコスト削減でお買い求めやすくなりました。
④120円⇒とっても美味しく焼き上がりました。
⑤200円⇒初めはふんわりとして軽やかな口当たり、後から濃厚な玉子本来の美味しさが、お口いっぱいに広がります。

という、あなたのお子様に食べさせたいプリンだったらどうでしょう。

だいぶ『⑤200円⇒初めはふんわりとして軽やかな口当たり、後から濃厚な玉子本来の美味しさが、お口いっぱいに広がります。』を選ぶ方が増えるでしょう。
だいぶ『③80円⇒徹底的なコスト削減でお買い求めやすくなりました。』に不安を感じる方が増えるでしょう。


それが存在価値+付加価値で値段が付いた状態です。



大変お待たせ致しました!!

組織を強力にまとめあげるための

もっと芯となる何か
もっと軸となる何か
もっとブレない何か
もっと揺るがない何か

は、先ほどの商品説明です。

『初めはふんわりとして軽やかな口当たり、後から濃厚な玉子本来の美味しさが、お口いっぱいに広がるプリン』をお客様にご提供したいと心から願い続けている社員やメンバーで組織が成り立っている事です。

本当に心からそう思っていれば、目標はひとつですから、例え会議で意見が対立しても間違った方向へ進む可能性は劇的に減るでしょう。

社内業務を機能分離して、様々なセクションが連携して仕事をする場合、最終的な目標が一致していれば、他セクションの業務も理解しようとします。そこから『思いやり』が生まれ、臨機応変、柔軟な組織力も生まれます。



仮に組織内で一致している目標が『売上や利益』だけだとしたら、その組織がどんな組織なのか説明出来ますか?

ハイ!出来る!という、あなた。

『明るく元気な組織で~す!』とか言っちゃってませんか?

会議中も明るく元気ですか?
売上が目標に届いていなくても、明るく元気に前進する事が出来ていますか?

伝えたい相手《お客様》に、伝わるように経営理念を考えましょう!!
そして、その伝えたいお客様に宣言しましょう!!
社員を雇う面接の場でも、必ず確認しましょう!!
そして、出来れば毎日目標からズレてしまっていないかを、確認しましょう!!
確認するのは売上目標の予実管理ではありません。
進むべき『道』の確認です。

なぜなら、売上目標の予実確認を人力で行っている時代では無いからです。
売上目標と実際の売上なんて、毎日自動的に誰でも見る事が出来なければ遅いのです。
毎日が難しくても、2~3日で確認出来なければ遅いです。

さぁ!しっかりと社会貢献できる経営理念を考えましょう!!

2007年06月16日ブログのカテゴリー:組織

組織論~其の弐~

※このブログは『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ)のリバイバルです※

今日はハーズバーグ様からカリマス(借ります)!!の巻き其の弐です。

まずはおさらいです。

【ハーズバーグ様の理論】

作業環境や就労条件などの『 衛生要因 』

仕事の達成や業績の承認、職務に対する責任や権限委譲などの『 動機づけ要因 』

の2つの要素があるという理論。

『 衛生要因 』は、満たされていないと不満足につながるが、満たされていてもやる気にはつながりにくい。

『 動機づけ要因 』は、満たされていなくても不満にはならないが、満たされると満足度が高まりやすい。



昨日のゴミ拾い会社を例に取って考えてみましょう。

世の中に【ゴミ拾い】という仕事しか存在していないと仮定してください。
拾ったゴミは、重さに比例してお金に換えられます。

その【ゴミ拾いをする会社もしくはチーム】には下記のタイプがありました。

①より多くのゴミを拾うことを追求する会社もしくはチーム

②より大きなゴミを拾うことを追求する会社もしくはチーム

③ゴミを拾う事でその地域に住む人や動物が快適に暮らせるように心から願っている会社もしくはチーム

④より重いゴミを拾うことを追求する会社もしくはチーム



より重いゴミをより多く拾い集めれば、より多くお金に換えられますね。
ゴミ拾い=仕事をした結果、お金=成果となっていますので、下記のように表すことができます。

拾ったゴミの数
拾ったゴミの総重量
拾ったゴミの平均重量

換金したお金の合計金額

拾ったゴミの平均単価
拾ったゴミの最高金額
拾ったゴミの最低金額
etc.....

このような数字を会社のスコアボードとして統一化する事により、仕事の成果で人を計る尺度が出来ます。

より効率的に働いているのは誰で、より多くの成果を残しているのは誰か?
結果的により多くの成果を挙げている人を高く評価すれば良いので、人事評価制度も簡単なんです。
これが、ちょいと前に流行った【成果主義】の基です。

あっ、そうそう、今の例では簡単にお伝えするために売上でしか見ていませんが、一般の会社ではちゃんと利益で考えてくださいね。

仕事の達成や業績の承認、職務に対する責任や権限委譲などの『 動機づけ要因 』ですから、数字で見るとわかりやすいので置き換えてみましょう。

より多くのゴミを拾うことを目標としていれば、本来は拾ったゴミの数が多い人が高い評価を得る筈です。
より大きなゴミを拾うことを目標としていれば、本来は拾ったゴミの大きさが大きいほど高い評価を得る筈です。
より重いゴミを拾うことを目標としていれば、本来は拾ったゴミの総重量が重い人が高い評価を得る筈です。

でも、最終的にはお金に換えますので、換金して得たお金が多い人が高い評価を得るように変わりやすいのです。
その結果、①②④の会社は同じような会社もしくはチームとなってしまうでしょう。

動機づけ要因を売上目標と置き換えて読んでみましょう。

『 売上目標 』は、満たされていなくても不満にはならないが、満たされると満足度が高まりやすい。

会社やチームにぶら下がるタイプの社員もしくはメンバーであれば、達成すれば自慢しますが、達成しなくても給料もらえればいいやって事になりますね。
パレート様(カリマス!!)の法則(2:8の法則)で言えば、8割の社員もしくはメンバーがこうなってしまう可能性が高いという事です。

それではヤル気満々で評価の高い社員もしくはメンバーはどう思うでしょうか?
ヤル気満々の社員もしくはメンバーは、売上目標に対する考え方も非常にシビアです。しっかりと自己管理も出来ているので、売上目標が満たされないのも不満に思います。
周りに売上目標が達成していない社員もしくはメンバーがたくさんいるのも不満です。
そうなると、社員やメンバーが高い給料なんてもらってたら、もっと不満です。
トップ(社長や役員)よりももっと効率的に売上を伸ばす方法に気がついたとき、同じような会社が他にあれば、自分にとって条件の良さそうな会社もしくはチームに転職してしまう事でしょう。
勿論、ヤル気満々の社員もしくはメンバーが自分の収入だけを目標として仕事をしていれば、その社員もしくはメンバーの給料を吊り上げて引き止める事が出来るかも知れません。
でも、その会社もしくはチームで一番高い給料をあげる事は現実的でしょうか?


さて、それでは③の会社もしくはチームの場合はどうでしょう?

【ゴミを拾う事でその地域に住む人や動物が快適に暮らせるように心から願っている会社もしくはチーム】

ハーズバーグ様は、作業環境や就労条件などを『 衛生要因 』と定義づけていらっしゃいますが、アキバ的には作業環境や就労条件を決定する根源となるものを、ある意味勝手にですが経営理念と位置づけております。
(強引かも知れませんが、そう位置づけさせてください)

③の会社もしくはチームの目標・目的は、『その地域に住む人や動物が快適に暮らせるようにする事』を通してビジネスを展開していきましょうというものですね。

『その地域に住む人や動物が快適に暮らせるようにする事』に共感・共鳴していれば、それは永遠の目標・目的ではないでしょうか?

『 衛生要因=経営理念 』に共感・共鳴していれば、満たされていないと不満足につながるが、満たされていてもやる気にはつながりにくいのです。

ここでもう一度パレート様の法則(2:8の法則)です。
マズロー様のの欲求五段階説をお借りして(カリマス!!)、それを裏返して考えた場合、不満につながるのは8割で、やる気につながらないのは2割です。
ちょいと長くなり過ぎましたので、申し訳ございませんがマズロー様の欲求五段階説の説明は、今日は割愛させて頂きます。

8割のぶら下がる可能性の高い社員もしくはメンバーが満たされない事により不満につながる事を満たして、
2割のぶら下がらない可能性の高い社員もしくはメンバーが満たされてもやる気につながらないとしたらどうでしょう?
おっと、そもそもその会社もしくはチームの『 衛生要因=経営理念 』に共感・共鳴して集まったメンバーもしくは社員ですから、そこにはパレート様の法則すら存在しないかも知れませんね。



「衛生要因」=『経営理念』
「動機づけ要因」=『ビジネスモデル』

こう位置づけた場合、どう読み取れるでしょうか?

ビジネスモデスはお金を稼ぐ仕組みです。
そこにはお金を稼がせて頂く市場もあるので、マーケティングが重要なポイントとなっています。
マーケティングを簡単に「稼ぐ」に繋げるのであれば、ポジショニングです。
その市場の中で、できるだけ競合しない、対決する必要の無いポジションを見つける事です。
それは、裏返しにすれば、我こそが社会貢献できる場を自ら探し出して提供してあげるという事です。

経営理念は『何のために仕事をするか?』という社会(社外)表明です。
その表明に対して、市場にいらっしゃる方々は評価をします。
その評価とは、簡単に言うと『社会的に存在価値があるか?無いか?』に繋がります。
細分化すると、「あってもいいけど使わない」とか、「無いと困るけどめったに使わない」という評価も確かにあります。

どちらが重要という事ではなく、どちらも重要ですね。
ちょっと今日は長くなってしまったので、また続きを書きたいと思いますが、経営理念の大切さに気づいて頂けましたでしょうか?

最後にもうひとつ。
①②④の会社もしくはチームがその目標を「衛生要因」として再構築する事も可能です。

①より多くのゴミを拾う機械を作ったり、スキルやノウハウを創造して売る。
②より大きなゴミを拾う機械を作ったり、スキルやノウハウを創造して売る。
④より重いゴミを拾う機械を作ったり、スキルやノウハウを創造して売る。

こうする事により、専門的に特化したポジショニングが可能になります。

さぁ、柔軟に考えてみましょう!!

2007年06月12日ブログのカテゴリー:組織

組織論~其の壱~

※このブログは『経営理念コンサルタント 秋葉亮爾』(Livedoorブログ)のリバイバルです※



今日はハーズバーグ様からカリマス(借ります)!!の巻き其の壱です。
経営を考える上で、『もう一つ』大切な事です。

それでは想像してみてください。

世の中に【ゴミ拾い】という仕事しか存在していないと仮定してください。
拾ったゴミは、重さに比例してお金に換えられます。

あっ、そうそう、『そんなことは非現実的だから意味ないじゃん』って思われた方も、とりあえずお付き合いください。

その【ゴミ拾いをする会社もしくはチーム】には下記のタイプがありました。


①より多くのゴミを拾うことを追求する会社もしくはチーム

②より大きなゴミを拾うことを追求する会社もしくはチーム

③ゴミを拾う事でその地域に住む人や動物が快適に暮らせるように心から願っている会社もしくはチーム

④より重いゴミを拾うことを追求する会社もしくはチーム


ここで「おやっ!」っと気づかれた方も、もう少しお付き合いください。

あなたはどの会社もしくはチームで働きたいですか?


①より多くのゴミを拾うことを追求する会社もしくはチームで働きたいと思った方。
あなたの方がその会社もしくはチームより多くのゴミを拾えるようになったとしたら。。。。。
その後も会社もしくはチームで一緒に働こうと思いますか?
一緒に働こうと思う場合、その要因は何ですか?

②より大きなゴミを拾うことを追求する会社もしくはチームで働きたいと思った方。
あなたの方がその会社もしくはチームより大きなゴミを拾えるようになったとしたら。。。。。
その後も会社もしくはチームで一緒に働こうと思いますか?
一緒に働こうと思う場合、その要因は何ですか?

④より重いゴミを拾うことを追求する会社もしくはチームで働きたいと思った方。
あなたの方がその会社もしくはチームより、もっと重いゴミをたくさん拾えるようになったとしたら。。。。。
その後も会社もしくはチームで一緒に働こうと思いますか?
一緒に働こうと思う場合、その要因は何ですか?

③ゴミを拾う事でその地域に住む人や動物が快適に暮らせるように心から願っている会社もしくはチームで働きたいと思った方。
あなたの方がその会社もしくはチームより多くのゴミを、より大きなゴミを、より重いゴミを拾えるようになったとしたら。。。。。
その後も会社もしくはチームで一緒に働こうと思いますか?

思うでしょ!!!


ハーズバーグ様はこんな理論を教えてくれた先生です。勿論、直接教えて頂いた訳ではありません。元祖MAS監査の岩永經世先生の『考える言葉シリーズ=社員満足H19.5.7』からお教え頂きました。(お借り致します)


【用語】 ハーズバーグの2要因仮説
【読み方】 ハーズバーグノニヨウインカセツ
【定義】 ハーズバーグによる、動機づけには、作業環境や就労条件などの「衛生要因」と仕事の達成や業績の承認、職務に対する責任や権限委譲などの「動機づけ要因」の2つの要素があるという理論。
衛生要因は、満たされていないと不満足につながるが、満たされていてもやる気にはつながりにくい。動機づけ要因は、満たされていなくても不満にはならないが、満たされると満足度が高まりやすい。
《出典:研修ネット様 http://www.e-kensyu.net/mlnews/backno/vol29.shtml》ありがとうございます。

「衛生要因」=『経営理念』
「動機づけ要因」=『ビジネスモデル』
こう位置づけた場合、どう読み取れるでしょうか?

詳細は、其の弐以降で明らかにしたいと思います。

2007年06月11日ブログのカテゴリー:組織